カルチャー

新作「木面焼画」完成 今にも動きだしそうな龍 平和堂の新井宏昇さん

はんだごてで板を焼いて絵を描く、独自のジャンル「木面焼画」の制作を長年続ける新井宏昇さんの新作が完成しました。

精緻に描き込まれ、暗闇から浮かび上がる龍は、今にも動き出しそうです。

経営の傍ら45年間、創作活動

新井さんは、生花・ゴルフ用品販売の「平和堂」(前橋市箱田町)を営む傍ら、19歳のときから45年間、木面焼画一筋で創作活動を続けてきました。

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これまでも画面の一部に龍を描くことはあっても、龍そのものをテーマにするのは初めて。

鱗一つ一つが丹念に描かれ、目玉の白い部分にも濃淡が付けられています。

はんだごてを押し当てるため、板にわずかな凹凸ができ、立体感があります。非常に手が込んでいるのが分かりました。

ただ、「大変だったのは龍よりも背景だった」と新井さん。龍を浮かび上がらせるために、背景が重要だと言います。

はんだごてを接する時間が長ければ長いほど、焦げて黒くなります。しかし、一度に黒くしようとすると、失敗したときに後戻りができません。このため、白い部分から描き、はんだごてを慎重に何度も当て、黒くしていきます。

約1カ月間、1日10時間ほどかけて完成させました。

新井さんは日本手工芸美術協会の最優秀新人賞や同協会長賞、芸術新聞社賞をはじめ、数多くの受賞歴があります。

創作モットーは「丁寧に」

創作で心掛けているのは「丁寧に描くこと」。若い頃は早く完成させたいという焦りがありましたが、経験を重ねるにつれ、より根気強くなっているそうです

自身が考えている作家としてのキャリアは80歳まで。15年という残り時間を意識しながら、より創作の密度は増しています。

作品を見たい人は、お店に行けば、見せてくれるそうです。

 

平和堂 前橋市箱田町660-1 午前8時~午後7時ごろ 年中無休 027-253-3181

 

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