「防災無線が聞こえない問題」どうする? 前日のJアラート訓練から考える

大規模地震や武力攻撃といった緊急時に情報を発信する「防災無線」。昨日12月4日にも全国一斉で実施されたJアラート伝達訓練でも使用されましたが、いる場所によっては聞こえないという問題が発生します。自分もこの時は建物の中にいて、何かを放送していることは分かっても内容まで聞き取れませんでした。テレビやインターネットが発達した時代といっても、住民周知の手段の一つとして、実効性ある運用が求められます。

前橋市まちの安全ツイッターより

Jアラート伝達訓練のときは防災無線に気づいたのですが、内容まで分からなかったので急いで窓を開けました。すると今度は近くを通る車の走行音のため、余計に聞き取りづらくなりました。 以前、反対に静まり返った夜間に外で防災無線を聴き、怖くなるほど大きな音量を感じたこともありました。

10月の台風19号で運用

防災無線が直近で使われたのは10月12日の台風19号のときです。利根川が危険氾濫水位に達し、東地区も含めた周辺地域に避難勧告が出され、東中学などに避難所が開設されました。このことは防災無線でも周知されましたが、この時も建物の中におり、さらに暴風や雨の音に遮られたためか全く聞こえませんでした。しばらくしてからネットで避難勧告が出されたことを知りました。

防災行政無線放送内容【直近の放送履歴】

では、ネットやテレビがあればいいかというと、停電に弱いという弱点があります。加えて、ネットについては、行政が発信する安全メールやTwitterなどを登録・フォローしたり、自分からサイトに情報を取りにいかなければなりません。こうしたことは情報機器の扱いに慣れていないお年寄りには難しいのではないでしょうか。

対策の一つとして、前橋市が行っているのは「防災ラジオ」の販売です。災害情報などが出る際、電源オフの状態でも自動的に放送が聴けるという優れもの。NNKなどラジオ局の放送も聞くことができます。

値段はラジオ5,000円、アンテナ1個 500円。前橋市役所3階の防災危機管理課と、まえばしCITYエフエム(本町、前橋プラザ元気211階)で販売しています。

多様な伝達チャンネルを

大切なことは災害時に情報を伝えるための多様なチャンネルを持つことです。ネットやテレビ、ラジオ…。そして、防災無線についてもより聞き取りやすくなるようスピーカーの配置や数など改善していくべきでしょう。

栃木市本庄市などは放送した内容を電話で聞けるサービスを実施ししています。

今はネットを通して、災害関係を含め多くの情報を取得できるようになりました。たとえば、河川水位などは24時間リアルタイムで閲覧できます。自分から情報を取りに行く姿勢が求められています。

そのための基礎となるお年寄り向けスマホ教室など、ソフト面での対策も必要。多様な伝達方法の確保と、受け手の情報スキル向上の両面に取り組むことが災害から一人でも多くの人を救うことにつながるのではないでしょうか。