夏祭りや文化祭を切り盛りしたり、住民の困り事の相談に応じたりと、地域生活を支える自治会。身近な存在でありながら、具体的にどんなことをしているのか知ない人も多いのではないでしょうか。自治会の役割や地域の魅力について、前橋市の東地区自治会連合会の福島昇会長(76)に話を聞きました。
福島さんは元県職員で、企画部長を最後に定年退職した後、群馬テレビ専務、代表取締役副社長を歴任しました。66歳で退任し、その後、大利根町自治会の副会長となり、6年前から同町自治会長を務めています。2017年4月には連合会長に就きました。
大利根町には、いつから住んでいますか?
大利根団地ができた50年前、20代の頃に家を建てました。周りにはどんどん家ができていき、ピーク時、町内に3600人がいましたが、現在は2800人ぐらいになっています。
お住まいになり、東地区はどんな地域だと感じていますか?
かつて、この地域は群馬郡東村でしたが、今でも「村」のような良さがあり、地域のまとまりが良い。そして、絵を描いたり、歌を歌ったり、自主グループがたくさんあります。そういう人たちが公民館を利用し、公民館に集まってきます。東地区の人たちは自分たちの地域という意識が強いと思います。
人口も増えています。東地区(6月末現在3万2142人)は、市内で1番の南橘地区(3万9468人)に次いで多い。人口の増加率が高く、将来1位になるのではないかと思っています。交通の利便性が良く、前橋の街中、高崎に行くのも近い。若い世代が増え、小学校の入学者も多いです。
一方で、古くからの伝統的なものも残っています。
上新田の雷電神社や小相木の大徳寺、江田の獅子舞など、昔から伝統がいっぱいあります。まとまりがある地域で、史跡や伝統行事があり、人口も増えている。素晴らしい地域になっていくと思っています。住んでいて、本当に、いい地域ですよ(笑)。
自治会に携わるようになったのは、どうしてですか?
県庁を60歳で定年退職し、群馬テレビに6年いて、自治会のことは何も知りませんでした。これから自分の人生だと思っていましたが、役員の方から頼まれ、2、3回は断りました。でも、断りきれなくなり、ついに。軽い気持ちで引き受けましたが、そうしたら、夏祭り、文化祭、敬老会、お葬式の出席、公園の掃除、ごみ処理の苦情への対応…。とにかくやることが多かったのです。
次回に続きます。テーマは、あまり知られていない自治会長のお仕事です。