新前橋駅東口のお好み焼き「やまもと」(前橋市古市町)。昼休み、食事を終えて会社に戻るサラリーマンの背中を、「いってらっしゃい!」と送り出します。混み合うランチの提供を終えた、店主の横山幸雄さんは「アットホームな雰囲気が、この店のいいところかなあ」と笑顔を見せました。
四半世紀を超えて夫婦で営業
店を構えて26年。明るい人柄の妻、桂子さんと夫婦二人で営んできました。看板メニューの好み焼きは横山さんが、カウンターの鉄板で一枚一枚焼き上げます。
定番の豚玉(700円)のほか、豚肉とイカなどの食材を合わせた人気の「ミックス」(880円~)、焼きそばが入った「モダン焼」(1200円)をはじめ、バリエーション豊富。連続写真は九条ネギをたっぷりと載せた「ネギ乗せ焼」(1000円)の調理風景です。
表面はこんがり、中はふわふわ。全体を覆うほど、ぜいたくに載った九条ネギは風味良く、甘味があり、ソースとよく合います。たっぷり入ったキャベツの食感もいいですね。
桂子さんは「お好み焼きは、野菜も肉も入った健康食。地域の人においしいお好み焼きを食べてもらいたい、というのが一番の志です」と話します。
自慢の串カツは豚ヒレ肉のみ
お好み焼きのほか、自慢の一品が串カツです。野菜やうずらの卵など、いろいろな食材を揚げる店はありますが、同店は豚ヒレ肉一本。厚めにカットされたヒレ肉で、1本100円はお得感あり。スパイシーなカレー味はビールとよく合います。
新前橋駅周辺には、ヤマトやカネコ種苗、関電工など大きな会社が並び、そうした企業に勤める常連客が多いのも特長。
このため、飽きさせないようランチは3種類の日替わりメニューを用意しています。
メニュー表の①は肉を中心とした「がっつり系」、②はうどんなど麺類と丼もののセット、③は魚系になっていて、値段はいずれも800円。取材した10月9日のメニューはこんな感じです。
ランチの食事をするごとにスタンプが一つ押してもらえ、10個たまると1回ランチが無料になります。取材した日は、10個たまった人が5人来店しており、常連さんが多いことが分かりました。
「大きな企業がある新前橋という場所柄、転勤になる人が多い。新前橋を一旦離れ、戻ってきたときに『ひさしぶりだね』と言って、また来てくれるのはありがたいですよね」。創業から四半世紀。横山さん夫妻は「これからも細く永く店を続けていきたい」と願っています。
お好み焼き やまもと 前橋市古市町1-50-23 ☎027-251-0857 日曜定休 営業時間 11時半~13時半 17~11時半(ラストオーダー)