歴史

⑪あずまかるたを歩く 「平和塔 誓いも固く手を合わせ」 箱田町

終戦記念日を前に、前橋東小学校の南側にある平和塔に行ってきました。戦争のない平和の世界を願い設置され、郷土のあずまかるたには「平和塔 誓いも固く手を合わせ」と記されています。

平和塔がよまれているかるたの札

東小学校を左手に見ながら、滝川沿いを南に行くと、すぐの場所に平和塔はあります。辺りは「あずま林の広場」として整備され、小さな公園のよう。樹木が茂り、木陰は涼しく、トイレや水道もあります。ベンチはペンキが塗り直され、きれいになっていました。

木陰で涼しい「あずま林の広場」
ペンキが塗り直されたベンチ。行ったときは塗りたてで使用できませんでした。

平和塔はこの広場の真ん中にあります。東村誌によると、昭和19年に忠霊塔を建てることになり、敷地を購入、建設会社「今井組」とも契約して基礎工事まで行いましたが、完成に至らず終戦を迎えました。戦後、このままでは戦死者に申し訳ないとのことから、今度は平和塔として建設することになり、遺族や村民からも費用を集め、昭和25年に建設されました。

あずまかるたの解説文によると、日清戦争以降の戦没者171柱の御霊を祀っているとあります。平和塔の左手には小さな石碑が立っており、戦没者とみられる氏名が小さな文字でびっしり刻まれています。

戦地で亡くなられた人もいるほか、東地区自体も空襲を受けています。こうした歴史を伝える案内板が平和塔近くにあればいいと思いました。散歩途中の人や子どもたちが身近なところから、戦争に関する地域の歴史を知ることができるのではないでしょうか。

この塔の前に立つと、今の平和が多くの犠牲の上に成り立っていることを改めて実感し、厳粛な気持ちになりました。

東地区の空襲被害については、昨年記事にしているので、参考にしてみてください。

https://azuma-ru.com/2018/08/07/%e3%82%82%e3%81%86%e3%81%99%e3%81%90%e7%b5%82%e6%88%a6%e3%81%ae%e6%97%a5%e3%80%80%e5%b9%b3%e5%92%8c%e3%81%ae%e5%a1%94%e3%82%92%e8%a8%aa%e3%81%ad%e3%81%be%e3%81%97%e3%81%9f/

平和塔の横にある彰忠碑

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