大通りから少し入った、閑静な住宅街にある焼き菓子店「sugar house Marguerite(マルグリット」(前橋市箱田町)。
落ち着いた茶色の木の塀に囲まれた、かわいらしいお店です。
店主の佐藤久美子さんが一人で切り盛りし、ケーキやクッキー、スコーンを一つ一つ丁寧に焼き上げています。
元キャリアウーマン、介護を機に転身
佐藤さんはもともと医療系メーカーに勤務していたキャリアウーマン。
営業職として全国を飛び回る傍ら、趣味として20年近くお菓子教室に通い、腕を磨いてきました。
家族の介護を理由に、2014年に会社を辞め、自宅を改装して2015年12月に開業しました。
店名のマルグリットはフランス語で、マーガレットのこと。亡くなったお母さまが好きだった花を、店の名前にしました。
佐藤さんは母手作りのお菓子を食べて育ってきたといいます。
美味く安心のお菓子
白を基調とした店内は温かい雰囲気。自分も店の建設に携わると、より店に愛着が生まれると勧められ、佐藤さんも内壁に珪藻土を塗って仕上げました。
大切にしているのは「食べておいしく、安心なものを作ること」。使用する牛乳から素材にこだわり、甘味を抑えたシンプルな味を心がけています。
店の名前を冠した「マルグリット」は、開店当初からある定番ケーキ。アーモンドプードルがたっぷり入り、マーガレットの花形に焼き上げています。直径17センチ、1500円(箱なし1400円)。ドーナツの形をした「Angel’s crown」(直径15センチ、同)は、オレンジピールが爽やかさを醸し出しています。
このほか、オレンジやココア、プルーンといった種類が豊富なカップケーキ(1個130円)、ジャムを付けてもおいしいスコーン(同130円)も販売。全体的に価格を低めに設定しているため、お小遣いで買いに来る小学生もいるそうです。
オーダーをすれば、季節のフルーツを使ったタルトやゼリーも作ってくれます。イラスト入りキャラクターケーキにも対応。子どもの誕生日にぴったりですね。
今年12月で開店3年になります。佐藤さんは「『おしかった』と言って、大事な人のプレゼントに買って行ってくれる人もいます。いろいろな人と出会い、つながれるのが一番の張り合いになっています」と話します。
取材後記 記事で紹介した「マルグリット」を購入し、食べてみました。粉っぽさがなく、しっとりとした優しい口当たり。アーモンドとともに、バターの香りが際立ちます。マーガレットの花の形もきれいですね。
sugar house Marguerite 前橋市箱田町71 営業時間 11~19時 月・火曜日定休
☎027-253-2734 ホームページ