グルメ

「食卓に愛を」 おうちで食べる生パスタ&ソース 新前橋駅前のコナリエ 中村実紀さん㊥

新前橋駅前に店を構える生パスタ製造&販売「コナリエ」(前橋市新前橋町)。

前回は起業に至る思いや創業間もないころのエピソードを紹介しましたが、今回は地元の食材にこだわるパスタ作りについてのお話です。

 

DSC_0774

 

コナリエのパスタの特長はどんなものなのでしょうか。

 

群馬県産の小麦をブレンドして作っています。

イタリアだと「デュラム・セモリナ」という小麦粉を使わないと、パスタとは認められませんが、わたしの場合、なるべく顔の見える地元の農産物を使っています。

いろんな人に生産者を紹介してもらい、直接話をして、この人がここで作っている、というのが分かっているものを選んでいます。

農家さんの愛をいただいて、それをわたしが製品にして、それぞれのご家庭に届いたらいいなあと思っています。

 

地元の農産物にこだわる中村さん

 

パスタの麺は何種類ぐらい作っているのですか。

 

6種類から始めて、今は10種類以上のパスタを作っています。

粉を変えたり、群馬県のお野菜を入れたりして、「季節もの」も作っています。

うどん文化だからなのでしょうか、人気があるのは太麺です。

もちもちしていて生パスタらしいと言われます。  

旬を楽しむというのはパスタの麺に入れるのはもちろん、ソースにも、その時々の農家から届いたお野菜を使います。

「ぐんまの農家さんのペペロンチーノ」は週替わりぐらいで内容が変化していきます。

 

週替わりというのは、すごいですね。

 

例えば、今週は茄子が多かったけど、来週はズッキーニが多いというように、ぴったり同じものはほぼないと思います。

 

DSC_0792

「ぐんまの農家さんのペペロンチーノ」。ズッキーニをはじめ、旬の野菜がたっぷりです。

 

ほかにはどんなソースがありますか。

 

「贅沢ミートソース」は、野菜とお肉を、ほぼ同量入れて作ります。

砂糖を使用せず甘味は野菜で出しています。

豚肉は前橋の「近藤スワインポーク」を100%使っいます。

週末、量り売りで販売しているのすが、自分の家からお鍋を持って10人前買ってくれるお客さんもいます。

 

DSC_0780

人気の「ぜいたくミートソース」。前橋の近藤スワインポークがたっぷり入り、お肉感満点。深みのある味わいです。

 

小麦の味をしっかりするように作っているので、ソースをかけずに、ただチーズをかけて食べてもおいしいです。

 

麺そのもののを味わえるんですね。讃岐うどんのぶっかけうどんみたいですね。

 

そうした食べ方をするなら、小麦の味が1番強い、福田農園(藤岡市)の全粒粉の小麦を使ったパスタがよく合います。

 

いろいろお話を聞いてきたのですが、起業してからの5年間を振り返って、今、どう感じていますか。

 

始めて良かったなという気持ちです。

経営者としたら、まだまだですが、もともと大きなハードルはあると思っていましたし、初めから人気店になれるとは考えていませんでした。

ただ、ハードルを越えることに、こんなにも時間やお金、労力がかかるのか、という感じはありました。

それでも続けてこられたのは、揺るぎない創業時からの思い、核があったからだと思います。

 

1番大変だったことはなんだったのでしょうか。

 

まず知ってもらうことでした。

すごくアナログ人間なので、SNSとかやったこともなかったのですが、周囲からアドバイスしてくださった方がいて、SNSを始めました。

自分の中で1日1回投稿しようと頑張っています。

はじめは蕁麻疹ができるぐらいいやでした(笑)。

もちろん、新聞に取り上げていただいたり、地域の方が口コミで広げてくれたことはたくさんあるんですけど、SNSはすごくやってよかったと思っています。

そのおかげでだんだんと知ってもらえるようになりました

 

リピーターになる人はすごく多いですか。

 

すごく多いです。リピーター様で続いているようなもので、7割はみなさんもう一度来てもらっています。

 

取材後、パスタを購入し、自宅でいただきました。

「愛のある食卓のお手伝いをしたい」という中村さんの、やりたかったことが分かったような気がしました。

いつもと変わらないリビングの風景ですが、パスタが美味しく、家族との会話も弾みました。

次回は連載最終回。

中村さんが描く「これから」について聞いています。

 

コナリエ 前橋市新前橋町25-18 不定休 027-212-2276

 

おすすめ記事

1

みなさん、今年のバレンタインデーはどのように過ごしましたでしょうか。 最近は女性が男性に送るだけでなく、女性の友人や家族、そして、自分へのご褒美として 、チョコレートを購入する女性も多いみたい。1粒で ...

2

群馬県、特に前橋は明治時代から昭和時代にかけて多くの文人・作家を輩出しています。萩原朔太郎や山村暮鳥、伊東信吉、萩原恭次郎など、詩人が特に多く見受けられます。ここ、東地区からも全国的に名を馳せた文人が ...

3

新前橋駅東口に2023年1月、屋外でウイスキーを楽しめるカジュアルウイスキーバー「SHINMAE-BASE」がオープンしました。店舗はビルとビルの間の土地に構えたトレーラーハウス。夜空の下で自慢のハイ ...

4

前橋大利根小学校の北側に、昭和の雰囲気を残す大利根ショッピングセンターがあります。かつては様々な店舗が軒を連ねていましたが、時代の流れとともに周辺地域の大型商業施設の進出やライフスタイルの変化を受けて ...

-グルメ

© 2024 あずまある Powered by AFFINGER5