県内の生産者から仕入れた「顔の見える農産物」を素材に、生パスタとソースを製造販売する「コナリエ」(前橋市新前橋町)。
オープンから5年、その美味しさ、安心感で着実にリピーターを増やしてきました。
経営する中村実紀さんにコナリエの「これから」を聞きました。
3回にわたりお届けした連載の最終回です。
お店の今後の展開について教えてください。
同じような思いのある人とこれからも知り合い、おせっかいですけど、愛のある食事の応援が、できたらいいと思っています。
生産者との出会いによって、インスピレーションがあったり、新たな商品開発につながったりするということですか?
例えば、トマト農家さんが、ご自宅でどうやってトマトを食べているかを聞いて、「それいいかも」と思い、ソースに生かしたこともあります。
みなかみ町のリンゴ農園さんが青唐辛子を醤油漬けにした商品(一作さんちの辛子漬け)を作っていますが、相談し合いながら、これを使ったパスタソース「和ペペロンチーノ」や、トマトソースと合わせた「和アラビアータ」を作りました。
農園星ノ環(昭和村)の野菜を100%使った、パスタとソースのセットをインターネット販売することにも取り組んできました。
そもそもですが、新前橋駅前に店を出そうと思ったのはどうしてですか。
自分の生まれ育った場所でやってみたかったのと、新前橋駅前の景色が好きだったことがあります。
木が繁っていて、素敵な公園のように思いました。
以前、東地区の有志と新前橋駅前で、ビールを飲むイベント「ビアストリート」を開いたことがあります。
近所のおじいちゃん、おばあちゃんも来てくださって、すごく楽しいイベントでした。
新しくできた東ふれあい公園の芝生の上で、できたら気持ちよさそうですね。
生産者とコラボしながら、新しい商品を生み出している中村さん。
最近では同じく新前橋駅前に店を構える北インド料理店「ガガル」(現在の店名はサイサガル)と連携し、イベントを開催しました。
小さなお店から、新前橋の街が動き出していくような気がしました。
群馬の食材を、心のこもった料理に変えて食卓に届ける中村さんの取り組みに元気をもらいました。ありがとうございました。
コナリエ 前橋市新前橋町25-18 027-212-2276 不定休