90年以上稼働し「水道タンク」の愛称で親しまれながらも老朽化から役目を終えた配水塔に代わり、新しく建てられた新配水塔を見てきました。
敷地内には入れないので周辺から眺めてきましたが、高さは37.7メートルあり、結構な迫力です。
新配水塔は今年2月18日に利用が始まりました。
テニスコートやサッカー・ラグビー場に近い敷島公園北東側の駐車場からよく見えます。
ゆるキャラにもなっている「水道タンク」
昭和4年に建設された旧配水塔の歴史的価値は高く、平成8年12月に文化庁の登録有形文化財になりました。
「タンク君」という市水道局の公式キャラクターにもなっていて、前橋の一つのシンボルといっていいでしょう。
配水塔とともに文化庁の登録文化財になった水道資料館(旧管理事務所)側から眺めると、建物と水道タンクが一緒の視界に。
年月の経過でタンクの緑色が一部濃く変色していたり、表面が少しゆがんで見えてたりして、「お疲れ様でした」といいたくなるほど、歴史を感じさせます。
ステンレス製でシルバー一色の新配水塔と比べると、味わいという点では軍配が上がりそうです。
「広報まえばし」に新旧配水塔の比較がでていましたので、参考にしてください。
新配水塔
直径 12.7m
高さ 37.7m
有効容量 約1,000m3
全体容量 約3,600m3
旧配水塔
直径 約10m
高さ 約37.4m
有効容量 約890m3
水道資料館は耐震不足で休館中
市のホームページによると、水道資料館は平成元年に給水開始60周年を記念し、旧管理事務所(昭和4年建設)を改修してオープンしました。
子どもたちが水道について分かりやすく学べる場になっていましたが、大きな地震に対する耐震不足のため、現在は休館しています。
正面入り口前の、休館を知らせる看板によると、旧配水塔も耐震不足で、今後、水道資料館と水道タンクの耐震補強工事を行った上で、開館するとありました。
開館にはまだ時間がかかりそうですね。
今後100年市民生活を支える新配水塔
新配水塔建設中の様子は、当時視察した市会議員・岡正己さんが写真をまじえながら、ブログで詳しく書いています。
岡さんのブログによると、新配水塔は兵庫県南部地震(震度7)級の地震にも耐えられる構造になっていて、今後100年もつといいます。
旧配水塔は昭和4年から90年以上、市民に水を供給しました。
新配水塔が100年後も現役で稼働して、市民生活を支えていると思うと、ちょっとわくわくします。
その時には、新配水塔が国の文化財になっているかもしれませんね。