夏にお酒と言えば、真っ先にビールが思い浮かびますが、日本のお酒も負けていません。
豊富な酒類をそろえる新前橋駅前の高橋与商店(前橋市新前橋町)の福田祐二社長に、暑い時季のお薦めを紹介してもらいました。
「お薦めベスト5を教えていただけますか」。取材の場で伝えたのにも関わらず、福田さんは多くの商品の中から、ほとんど迷わず5本を手に取っていきます。さすがです。それではランキング発表!
「常識破り」の麹づくり
第5位 巌 TND(TAKAI Neo Discovery) 特別純米酒 高井酒造(藤岡市) 720ミリリットル 店頭価格・税込み1431円
青いラベルが印象的です。原酒ですが、アルコール度数は15度。通常、原酒は16度から18度くらいが一般的です。「15度というのは、人間が口にいれた時に心地よく感じるアルコール度数のように思います」と福田さん。すっきりした飲み口で、夏にぴったり。「ラベルや名前にこだわっているのも高井酒造さんらしいですね」。
続いて第4位は‥ 「常識破り泡盛 よっかこうじ」 忠孝酒造(沖縄県豊見城市) 720ミリリットル 店頭価格・税込み1674円
「常識破り」をうたうのは普通2日間で行う麹づくりを倍の4日間かけて行うから。群馬から忠孝酒造を目当てに沖縄に行くほど、熱烈なファンもいるそうです。その味は「ウイスキーのような深い味わいがする」。飲み方は、ソーダ割りがお薦め。話をきているだけで飲みたくなってきます。
いよいよ上位3位です。
第3位は 壱岐麦焼酎「無一物(むいちぶつ)」五年熟成 壱岐の蔵酒造(長崎県壱岐市) 720ミリリットル 店頭価格・税込み 1368円
無一物とは禅の言葉で、一切の煩悩から離脱した境地。厳選した素材を使い、5年間、樫樽で熟成しています。黄色くなった焼酎の液体が瓶から透けて見えます。福田さんのお薦めの飲み方は、ソーダ割り、水割り。
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甲乙付けがたい上位3位
3位まで、順位を即決してきた福田さんですが、残る二つのお酒を前に、どちらにしようか迷いだしました。
甲乙つけがたく、熟考の末、決めました!
第2位は‥ 尾瀬の雪どけ 夏吟 純米大吟醸 龍神酒(館林市) 720ミリリットル 1696円
「口に入れたときの華やかな香り、甘味、滑らかさはあるが、後に引きづらないでぱっと切れていく」。福田さんの説明に引き込まれます。冷やしてそのまま飲むのが一番。さわやかな夏野菜とよく合うそうです。
そして、第1位は
「土田クラフト13」山廃純米吟醸 土田酒造(川場村) 720ミリリットル 店頭価格・税込み1836円
まるでワインのようなボトル。おしゃれなラベルに「土田」の二文字があります。
「誉国光」で知られる土田酒造が送る「クラフト」シリーズ。同酒造は醸造アルコール加える生産を一切やめ、全ての製品で、自然な菌を生かした山廃仕込みを採用しました。
クラフトの「13」の意味は、アルコール度数13を表しています。原酒でありながら、通常の日本酒よりも低い度数。「山廃なので、味がしっかりのっている。とうもろこしをかじったような甘味があります」
以上、高橋与商店さんが選ぶ夏に飲みたいお酒ベスト5でした。ちなみに、高橋与と書いて、「たかはしよ」と読みます。地元では「よしょうてん」で通っています。ありがとうございました。
取材後記 福田さんのお話を聞いていたら、すっかり飲みたくなり、土田クラフト13を購入。飲んでみました。一口飲むと、ぱっと甘味が広がり、それでいて爽やか。山廃仕込みならではの、うまみもあります。気持ちが晴れてゆくような華のある明るいお酒。夏にぴったりです。
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