2021年「敬老の日」(9月20日)を前に、高齢化の現状について考えてもらおうと、前橋市の東公民館だより9月1日号に、町別の高齢化率(2021年6月30日現在)を示した表が掲載されました。
地域の高齢化の現状について見ていきたいと思います。
東地区内でも高齢化に濃淡
東地区の高齢化率は前年比0.28ポイント増の24.33%で、市全体の29.61%(同比037ポイント増)より低くなっているものの、上昇傾向にあります。
地区内でも濃淡があり、最も高齢化率が高いのは大利根町二丁目で41.34%。次いで、小相木町一丁目40.91%、古市町二丁目36.36%の順になりました。
大利根町は団地造成から半世紀が過ぎ、高齢化が進む一方、宅地分譲や建て売りも散見され、新陳代謝の動きもでてきました。
下の表は東公民館だよりの数値をもとに、高齢化率の高い順に並び替えたものです。
人口 | 65歳以上人口 | 高齢化率(%) | 前年度高齢化率(%) | |
大利根町二丁目 | 1,316 | 544 | 41.34 | 41.12 |
小相木町一丁目 | 308 | 126 | 40.91 | 40.53 |
古市町二丁目 | 44 | 16 | 36.36 | 34.04 |
大利根町一丁目 | 1,394 | 505 | 36.23 | 35.9 |
光が丘町 | 704 | 242 | 34.38 | 34.8 |
前箱田町二丁目 | 439 | 138 | 31.44 | 31.92 |
川曲町 | 2,105 | 616 | 29.26 | 28.7 |
朝日が丘町 | 254 | 74 | 29.13 | 30.23 |
前箱田町 | 1,403 | 387 | 27.58 | 26.74 |
新前橋町 | 714 | 191 | 26.75 | 25.64 |
古市町一丁目 | 1,438 | 383 | 26.63 | 26.81 |
上新田町 | 3,628 | 895 | 24.67 | 23.8 |
古市町 | 1,123 | 257 | 22.89 | 23.05 |
箱田町 | 5,872 | 1,267 | 21.58 | 21.23 |
小相木町 | 2,244 | 483 | 21.52 | 22.03 |
下新田町 | 3,845 | 788 | 20.49 | 20.02 |
江田町 | 2,411 | 491 | 20.36 | 19.8 |
稲荷新田町 | 1,631 | 298 | 18.27 | 18.59 |
後家町 | 829 | 120 | 14.48 | 14.32 |
青葉町 | 630 | 46 | 7.3 | 6.66 |
東地区 | 32,332 | 7,867 | 24.33 | 24.05 |
前橋市 | 334,204 | 98,973 | 29.61 | 29.24 |
反対に高齢化率が最も低かったのは7.3%の青葉町。後家町14.8%、稲荷新田町18.27%が続きました。
青葉町は1999年、もともと田んぼだった稲荷新田町と前箱田町の一部を造成してできた若々しい地域。後家町と稲荷新田町は宅地開発が盛んで新築物件が目立ちます。
また、光が丘町、前箱田町二丁目、朝日が丘町、古市町、古市町一丁目、小相木町は、前年より高齢化率が低くなりました。
2065年には日本の高齢化率は4割
高齢化は日本全体の課題であり、国立社会保障・人口問題研究所が公表している「日本の将来推計人口」によると、2065年には日本の人口は8,808万人にまで減少し、高齢化率は38.4%、国民の約2.6人に1人が65歳以上になると推計されています。75歳以上人口の割合は25.5%で、3.9人に1人が75歳以上という社会の到来が予測されています。
止められない少子高齢化の流れのなかで、地域社会はどうすればいいのか、孫子の将来世代のために、いま何ができるのか考えていかなければなりません。