「邦楽をもっと身近に」箏曲演奏家・下野戸亜弓さん公演

 江戸の浄瑠璃や三味線音楽の影響を受け、歌や語りを特色とする山田流箏曲の演奏家、下野戸亜弓さん(古市町)が7月1日、前橋市の昌賢学園まえばしホール(前橋市民文化会館)で公演する。源氏物語にテーマを絞り、1曲約40分に及ぶ大曲「葵の上」も披露する。「源氏物語に集約した演奏会はあまりない。邦楽は敷居が高いと思うかもしれないが、箏の音色に触れ、きれいなだなと思ってくれたらうれしい」と舞台を心待ちにしている。

 箏曲は大きく山田流と生田流に分かれる。上方で発展した生田流に対し、山田流は江戸が起源。江戸中期の音楽家、山田検校(やまだ・けんぎょう 1757~1817)が、江戸で好まれていた浄瑠璃を取り入れながら確立した。弾き歌いを重視し、華やかに盛り上がる曲も多い。今回発表する「葵の上」は「山田検校が作った大曲の中でも最高位に位置付けられている」(下野戸さん)。

 古典は難しいと感じる人もいるかもしれない。演奏の前には、群馬大学教授の藤本宗利さんが、分かりやすく源氏物語の概要を解説する。来場者は文学的な基礎知識を持ちつつ、より深く演奏を楽しめそうだ。

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自宅の稽古場で演奏する下野戸さん。真剣な眼差しで箏と向き合う。

 下野戸さんは埼玉県出身。地域のこどもたちに箏を教えていた叔母の影響から、小学3年生のときに箏を始めた。「今よりもっと箏が身近で、習いにくる子は多かった。教室はにぎやかでした」と振り返る。道を極めるべく、東京芸術大学邦楽学科を卒業し、同大大学院音楽研究家修士課程を修了した。学生時代、木原司都子(人間国宝・山勢松韻)さんらの指導を受けた後、演奏家としてスタートを切った。

 結婚を機に、25年前から古市町に箏・三弦教室を開き、指導している。教室には現在、中学生から80代までの十数人が通う。丁寧な、きめ細かい指導を心がける。箏を始めるのに遅すぎるということはなく、みな稽古を重ね、舞台発表する力を付けている。

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箏曲の楽譜は漢数字で表記されている。練習しているうちに、自然に読めるようになるという。

 初心者向けおこと教室

 邦楽を習ってみたい人にぴったりの企画がある。地元の東公民館で、下野戸さんが講師を務める「はじめてのおこと教室」。前橋市文化協会の事業として行う、全5回(7月28日、8月4、18、25、9月1日)の講座で、いずれも小・中学生は午後1時から、高校生・一般は午後2時から。基礎から手ほどきし、唱歌や童謡のメロディーが弾けるようになるという。「洋楽ももちろん素晴らしいが、日本の音楽も広く浅くでいいから知ってほしい。その機会になれば」と期待している。

 教室の申し込みは6月30日までに前橋市文化協会(027‐289‐6521)へ。

下野戸亜弓箏曲リサイタル~源氏物語の世界をうたう~

2018年7月1日 午後2時開場 午後2時半開演

会場 昌賢学園まえばしホール(前橋市南町三丁目62-1)

入場料 一般3000円 学生2000円

詳しくは下野戸さんのホームページ(http://shimonoto.jp/

 

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