地域の飲食店は食事を楽しむと同時に、交流を生み出す場でもあります。そんなことを改めて思わせてくれる、うれしい出来事がありました。
「紙芝居をしてもいいですか」。前橋市大利根町の「Cafeなにも」で食事をしていたときのこと。近くのテーブル席にいた男性客から突然声を掛けられました。一瞬、どういうことか分からなかったのですが、「もちろん、いいですよ」。そう答えると、男性はおもむろに紙芝居を取り出し、自分の席に座って読み始めました。
男性は安中市在住の桜井邦二三さん。日頃から高齢者施設で紙芝居を披露しているそうです。読んでくれた紙芝居「コスモス」は戦時中の少女の友情や原子爆弾の悲惨さを伝える物語で、桜井さんの優しく力強い声に引き込まれました。
サプライズな紙芝居に、途中から店内に入ってきたお客さんも一瞬驚いたようでしたが、読み終わると、温かい拍手が店内に起こりました。
帰り際、桜井さんと話ができました。歩くことが趣味だそうで、およそ70日間をかけて長崎県から青森県まで歩いたとのこと。お店のスタッフの方と以前から知り合いだったことから、この日はランチを食べにきたそうです。アットホームな雰囲気な店だからこそ、こうして紙芝居を読むこともできるのでしょうね。
手軽にいつでもどこでもできて、人と人をつなぐ紙芝居の魅力も感じました。この日は1回限りのサプライズでしたが、機会があれば、また聞いてみたい。食事だけでなく、紙芝居も楽しめるお店があれば、行ってみたい子育て世代は多いのではないでしょうか。
ちなみに、この日の日替わりランチ(850円)は、春雨サラダやかぼちゃのコロッケ、ソーセージに胚芽米、それにゴボウをすりおろした味噌汁やりんご(紅玉)を煮たデザートのセット。体に優しい味で、美味しくいただきました。
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